月別アーカイブ: 6月 2016

映画のご案内

皆さま、こんにちは。

展覧会に続いて、本日は映画のご案内です。鹿児島しょうぶ学園ドキュメンタリー映画「幸福は日々の中に。」

鹿児島県のしょうぶ学園をご存じですか?偶然、今年3月に訪問しているのですが、ちょうど快晴だったこともあり、敷地内をゆっくり歩いて見学することでき、しょうぶ学園のやわらかで温かな雰囲気を感じることができました。

カフェ、パン屋、お蕎麦屋さんなどは定休日でしたが、布、木、土、和紙の工房では、作業されている皆さんが、作品を見せてくださったり、こだわりを教えてくださったり、生き生きとした表情で創作、作業されているのが印象的でした。

また、桜並木、ケヤキ、ヒマラヤ杉など大木がしげり、芝や庭にはやぎとロバ!、工房の屋根には緑化(自然に草が生えているような、ハイジの世界のような雰囲気です!)各建物は、設計士さんが異なるそうですが、自然と融合した様子で、利用されている皆さんにとって心地よい配慮が施されているそうです。

先日、(公社)企業メセナ協議会の会合で、同映画のプロデューサー相澤久美さんにお会いする機会がありました。

監督・脚本・撮影の茂木綾子さん、ヴェルナー・ペンツェルさんが数年にかけて撮影されたもので、完成した作品は、しょうぶ学園そのものを感じることができるそうです。

実際に訪問するのはたいへんだな、という方も、ぜひ映画でしょうぶ学園の魅力にふれてみてください。

しょうぶ学園の工房作品を初めて拝見したのは、2015年に東京都美術館で開催された「楽園としての芸術」展です。

「幸福は日々の中に。」は、7月2日(土)~東京 渋谷シアター・イメージフォーラム、7月16日(土)~大分県日田市のシアターリベルテにて上映が決定していますので、ご興味があればぜひ劇場へ。

映画の詳細はコチラ   しょうぶ学園についてはコチラ

展覧会のご案内

皆さま、こんにちは。

会期終了間近のご連絡となりますが、国際芸術センター青森において、「ヴィジョン・オブ・アオモリvol.14 きみの世界とぼくの世界と」と、『キラキラっとアートコンクール』審査員である、O JUN氏(画家・東京藝術大学教授)による個展「まんまんちゃん、あん」が、今週末7月3日(日)まで開催しております。

以下は、国際芸術センター青森WEBサイトの内容を転記させていただきます。アクセスはコチラから。

☆「ヴィジョン・オブ・アオモリvol.14 きみの世界とぼくの世界と」

会期:2016年4月16日(土)~7月3日(日)10:00-18:00 会期中無休・入場無料

会場:国際芸術センター青森 ギャラリーB

国際芸術センター青森では毎年青森ゆかりの作家を紹介する展覧会「ヴィジョン・オブ・アオモリ」を開催してきました。第14回目となる今回は、二人の作家のグループ展形式による展覧会を開催します。
近年、障がいをもつ作家が制作した作品が、国内外で注目を集めています。その独特な表現のみならず、作品を作り続ける創作意欲は、しばしば私たちの視点を釘付けにします。本展では青森市在住の二人の作家、動物画を得意とする中嶋千晶と古典絵画の模写から独自の世界を構築する成田健太郎の作品を紹介します。

☆O JUNによる個展「まんまんちゃん、あん」

会期:2016年4月16日(土)~7月3日(日)10:00-18:00 会期中無休・入場無料

O JUNは関係性と無関係性、偶然と必然の狭間で出現するイメージを「意味」が発生する前の「モチーフ」として描くという独自のスタイルで注目を集めてきました。見覚え/聞覚えのあるような出来事の断片を思わせる場面、紋章や国旗といった記号化された図像、明瞭な図像と不明瞭な線、強い画面の余白、画面を縁取る重い鉄のフレームとガラス板などが特徴的な作品は、現代日本の情景を特異な視点で捉えた具象的イメージが、意味深く非日常的な場面へと転換していくようにもみえます。
タイトルの「まんまんちゃん、あん」は、念仏を意味する大阪、関西方面の幼児言葉です。ただしその音は宗教的行為というよりはむしろ、往年の漫才師の決め言葉や子供時代のたわいもない日常と重なり、ほとんど意味をなさない言葉として、本来の意味から乖離し、意味を空中分解させた音として耳に焼き付いていきます。意味と無意味がユーモラスに宙ぶらりんになっている様は、どこかO JUNの作品とも重なっていきます。
本展では、O JUNのこれまでの油彩画や鉄枠で構成された作品をインスタレーション展示するとともに、手製の合金ペンによる直描きドローイングが滞在制作される予定です。
言葉を介さず、目で見たものを脳につなげるような鑑賞体験は、言葉を超えたところにある絵画の面白さとその深遠を再認識させてくれることでしょう